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大阪・豊中勤労者山岳会のブログです


by toyonaka-rouzan

剱岳・赤谷尾根→八ッ峰

 参加者  安藤、舛井、二宮、日高、他会1名
 日 程  平成25年5月2日~6日
 コースタイム
  5月2日  21:00大阪駅 →(自家用車)→  
  5月3日  → 3:30馬場島 5:55馬場島→(赤谷尾根)→15:00赤谷山(幕営)
  5月4日  5:30赤谷山→6:05白萩山→7:00赤ハゲ→7:58白ハゲ→9:50大窓→
       13:19池の平山→15:10小窓→17:30小窓の王の手前約300m(幕営)
  5月5日  6:00 テン場→6:30小窓の王→7:00三の窓→7:54池の谷乗越→(長治郎谷)
       →8:51Ⅴ・Ⅵのコル→(八ッ峰上半)→14:50八ッ峰の頭→16:47 テン場
  5月6日  3:50テン場→4:41三の窓→5:30池の谷乗越→(長治郎谷)→7:00剱沢出会い
      →10:00剱沢小屋→11:15剱御前小屋→13:50室堂

 今年の春山は、剱岳・赤谷尾根→八ッ峰上半に行ってきました。長い長い赤谷尾根を登り、それから、八ッ峰のオイシイところを登攀するという欲張りなプランです。
 
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5月2日
 21時にJR大阪駅・モンベル前を出発。道が混雑していて、予想よりもやや時間がかかって3時半頃に馬場島に到着。馬場島は車で一杯でした。何とかスペースを見付けて駐車し、車中で1時間ほど仮眠しました。

5月3日
 身支度を済ませ、朝6時前に馬場島を出発。本日の標高差は約1500m、長い一日です。
取水口の左から赤谷尾根に取り付くと、ブッシュを掴んでの不快で苦しい登りが続きます。
  
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 1500mの辺りで尾根に合流し、そこからは、雪の稜線歩きとなります。
  
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昼過ぎからガスが出てきて、風も強まってきました。頂上直下は急な雪壁で、途中5メートルほどが悪くて緊張しましたが、慎重に登り、赤谷山に到着しました。
 赤谷山は、ガスで真っ白で、風も強かったので、そそくさとテントを張ってもぐり込みました。
 
5月4日
 この日が体力的な核心。赤谷山から大窓、池の平山、小窓を経て三の窓へ向かう長い長い一日です。  
   
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 赤谷尾根は、うんざりするほど長く、かつ、急なアップダウンを何度も強いられます。急な雪壁を喘ぎながら登り、後ろ向きになって雪壁を延々とクライムダウンすると、また巨大な雪壁が現れる(→深いため息をつく)ことの繰り返しで、剱岳のスケールの大きさを実感します。
 白萩山、赤ハゲ、白ハゲを超えて大窓に下り、そこから大窓の頭、池の平山へと登ります。
 白萩山への登りが悪く、悪戦苦闘して通過しましたが、ここは手間を惜しまずロープを出すべきでした。
   
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 池の平山あたりからガスが出てきました。ガスで視界が悪く、コンパスを頼りに進みます。池の平山からは、懸垂下降のポイントを探しながら後ろ向きにクライムダウンしましたが、懸垂ポイントがなかなか見付からないままに延々とクライムダウンを続け(300mほど?)、気が付いたら小窓に降り立っていました。

 そこから今度は急な斜面を約350m登り返すのですが、これが辛い。苦しくて金魚のように口をパクパクさせながら懸命に登り続けます。

 あと少しで小窓の王というところだったのですが、ここで立派なテン場跡を発見してしまいます。三の窓まであと少しなので「頑張らな!」と思ったのですが、疲労困憊している上に、「いいテン場やなぁ~。これ作ろうと思ったら時間かかるな・・」という思いが引き留めます。結局、弱い自分に負けてしまい、本日の行動は終了。作った人に感謝して、テン場跡を使わせていただくことにします。

 この日の行動時間は12時間を超え、数え切れないくらい鬼アップダウンを繰り返し、テントにもぐり込んだときは、しばらく呆然として言葉が出ませんでした。
 皆でウイスキーで乾杯!この日の酒が旨かったことはいうまでもありません。

5月5日
 この日は快晴。朝4時頃から空が染まり始めます。テン場からの眺めが素晴らしいです。
   
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 本日の予定は、テン場を軽装で出発し、八ッ峰上半を登攀し、テン場に戻ってきます。6時にテン場を出発し、三の窓から池の谷ガリーを登ります。
   
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  8時頃に池の谷乗越に着くと、先行パーティが続々とゴールしてきます。そこから、我々は、長治郎雪渓をずんずん下り、Ⅴ・Ⅵのコルへと登り登攀開始。
   
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 Ⅵ峰に取り付きますが、いきなりの急な雪壁で、なおかつ雪が柔らかく、いや~な感じがします。快晴なのは善し悪しで、痩せたリッジを辿りますが、雪がどんどんと腐っていき、恐怖感たっぷりです。
   
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 八ッ峰上半の技術的なポイントは、Ⅵ峰、Ⅶ峰からの下降です。土嚢袋に雪を詰めたものや、残置のスノーボラード、ハーケン等を支点に懸垂下降します。
   
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その後のⅧ峰への登りが核心で、高さ約50メートル、登っていくと次第に傾斜が増し、最後はかぶり気味になります。ざらめ状の雪は、蹴り込んでも崩れるばかりでなかなか乗り込むことができません。アックスで雪をどんどん叩き落とし、ハイステップ気味に左足→右足と踏み込んで乗り越えます。何とか安定した場所にたどり着き、スノーバーとバイルで支点構築し、ロープをフィックスして後続に登ってきてもらいます。
  
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最後は、か細いリッジをおそるおそる渡り、Ⅷ峰の頭に向けて登りゴール。
  
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 Ⅷ峰の頭からは、懸垂下降1回(50mロープ×2本)で池の谷ガリーへ降り立ち、ガリーを下ってテン場へと戻りました。
 
 雪の悪い八ッ峰は恐ろしい思いをしました。できるだけ早い時間帯に取り付き、雪が締まった状態で登るべきでしょう。

5月6日
 昼から荒れる予報で、早月尾根を下降したら難所で捕まるおそれがあるので、予定を変更し、長治郎谷を下って剱沢を経て室堂へと下山することにしました。
 前日と同様に、池の谷ガリーを登り、長治郎谷を下り、そこから剱沢を登り続けますが、これがたまらなく辛い。疲労の蓄積もあり、10歩歩いては立ち止まることの繰り返しです。
   
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 雷鳥沢からのほんのわずかな登り坂すらもこたえます。観光客にどんどん抜かされ、外人さんから「ダイジョウブデスカ?」と心配されながら、皆、廃人のような顔でゴール。
 立山へと下り、タクシーで馬場島まで車を取りに行き(立山→馬場島 約1万8,000円)、帰阪しました。 

お疲れさまでした。素晴らしい山行でしたが、「また行こうね」とは、よう言いません。。

 
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by toyonaka-rouzan | 2013-06-18 23:56 | クライミング・雪山